ミニチュアシュナウザーのクルちゃんは、きりん家の朝の常連さん。お散歩帰りに必ず店の入り口に張りついて動かない。朝のおやつを待っているのだ。出汁をとった後のけずり鰹と卵焼きの端っこ。こちらが出ていくまでガンとして動かない。パパがひっぱっても無理。忙しくしていて出て行けない日など、パパは抱きかかえて強制的に連れ帰る。
そんな光景に、朝ご飯を召し上がっているお客様はみんな「かわいいっ!」と箸を止める。
そんなクルちゃんの目が見えなくなってきた。おやつを食べるのも臭いで確かめて食べる。時として卵焼きをのせた手までかみそうになるので、パパはついつい彼女の紐をひっぱってしまう。
かわいそうだけど、治療のしようがないのだという。
でもそんなことはなんのその。食欲はおう盛だ。