09日 8月 2017 本と楽しむ京都 3 古典文学のほとんどは、京都が舞台になっている。『平家物語』ももちろんである。数ある現代語訳の中で、私のイチオシは橋本治の『双調 平家物語』(中央公論社)。清盛に疎まれて嵯峨野に身を隠した小督を、箏の音をたよりに探し出すくだりなど、今そこに見えてくるようだ。化野の念仏寺や大河内山荘の静けさの中にその名残を見つけることは難しくはない。 tagPlaceholderカテゴリ: