「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に」(古今集)は、小野小町の代表作。
ただ、小野小町という絶世の美女がいたのかどうかも含めて、いまだ謎深い人である。
ゆかりの地といえば随心院、下御霊神社、補陀洛寺など有名どころがあちこちにある。京都のど真ん中、下京区の四条西洞院交差点。東南の角に「化粧水」と書かれた小さな石碑。そばの木製の看板には小野小町が遣った井戸跡と書かれている。どうしてこんなところにと思いつつ、千年という時間を超えて伝わってきたのには、何かがあったんだろうと思い返す。ほんに京都は奥深い。